03
植物の行く先
wacrava
己のDNAに従って繁殖を目的として咲いた花が、観賞され、やがてその目的を叶えることなく枯れていく。いったい何のために咲いたのか。
もし、ここではないどこかで咲いたのならば、誰の目に留まることなくともその目的は果たされたのだろうか。
飛行機で海を渡り、屋根のある場所で人の手によって育てられること。風に乗り、鳥や虫について、行方の知れぬ旅に出ること。
朽ちてなお、人の手にあること。土になって循環すること。
どれも植物の一生。
いずれの時点でもここで出会ったのならば、せめて。
wacravaはただゴミ箱に捨てて終わりではない、植物の終生を探ってできたフカミドリのドライフラワーラインです。